広島県廿日市市にある厳島神社は、日本三景の一つである宮島(厳島)に建立された神社であり、
海上に建築物群が建ち並ぶ神社として知られています。島そのものを神体として祀り、
潮の満ち引きを考慮した空間設計が成されているため、世界的にも珍しい宗教施設として注目を集めています。
伝承によれば、593年に創建されたとされ、初代神主には佐伯鞍職が就任しました。
古くからこの地域では自然信仰の風習があり、島の弥山には巨石が連なっていたことから山岳信仰が行われていたとされています。
そうした背景から、島そのものを神体として祀る神社ができたといわれています。
平安時代末期には、この地域を支配していた平清盛と佐伯家の結びつきが強まり、
社殿が平清盛によって造営されることになりました。この頃に現在と同程度の社殿が設えられたとされ、
こうした背景から厳島神社は平家の氏神になっています。
厳島神社には、国宝や重要文化財に指定された多数の建造物があります。代表的なものには、
大鳥居や拝殿、能舞台、石灯籠、鳥居などがあります。また、神社を訪れた際には、厳島神社のシンボル的存在である「鹿」にも出会うことができます。
社殿を中心とする嚴島神社と、前面の海、及び背後の弥山原始林(天然記念物)を含む森林区域431.2ヘクタール
、厳島全域の約14パーセントを占める広い範囲が、
1996年にユネスコの世界遺産に登録されています。
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2010年3月30日
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