キッチン南海（Kitchen Nankai）は、日本の洋食店であり、特にカツカレーと黒いカレーが知られています。 このレストランは、東京都を中心に多くの支店を展開し、その特徴的な料理で多くのファンに支持されています。 創業者である南山茂氏が1960年に東京都千代田区飯田橋にカレーの南海として創業し、 後に神田神保町に本店を移転しました。南山氏は、母親のカレーが粉臭かったことから、 自身のカレーを独学で研究し、独自のカレー製法を確立しました。 その結果、南海のカレーは深いコクと黒い色合いが特徴で、特にカツカレーは看板メニューとして親しまれています。 南山氏の洞察力とビジョンにより、神保町キッチン南海は麻雀ブームの時代に雀荘へのカレー出前を始め、 多くの学生たちに支持されました。さらに、洋食店としてのスタイルも確立し、 バブル期には大繁盛を迎えました。 その成功により、キッチン南海から独立した料理人が多数現れ、 彼らの店は「のれん分け店」として独立経営されました。 これらの店は、南海のカレー文化と雰囲気を受け継ぎ、多くの支持を集めています。 さらに、キッチン南海はオーダーシステムにおいても工夫を凝らし、 多くの客を効率的に対応することができる独自のシステムを採用しています。 これにより、行列ができているにもかかわらず、食事を楽しむまでの待ち時間が短縮されています。 最後に、キッチン南海の雰囲気もその魅力の一部です。 レトロな看板や食品サンプル、シェフたちの姿勢、スパイス缶などが、 客に非日常的な空間を提供し、食事を特別なものに感じさせます。 しかし、2020年6月26日には本店が老朽化により閉店しましたが、 南山氏の料理人たちによる新たな店がオープンする予定で、 キッチン南海のカレー文化はこれからも受け継がれていくことでしょう。 キッチン南海は、その特別なカレーと洋食文化、そして独自の経営スタイルにより、多くのファンに愛され続けています。

2013年10月10日