シルケジ駅 ( Sirkeci ) トルコ・イスタンブール




シルケジ駅(Sirkeci Garı)は、トルコ・イスタンブール旧市街のシルケジ地区に位置する駅です。かつては1883年から1977年まで、パリからイスタンブールまでを結ぶ豪華な国際寝台列車「オリエント急行」の終着駅として知られていました。この列車は当時のヨーロッパの貴族や上流階級の人々にとって、イスタンブールという神秘的なオリエントの街への旅の象徴でした。 シルケジ駅は、美しいステンドグラスが特徴的な歴史的な駅舎を有しており、今もその姿を残しています。現在は、ヨーロッパからの国際列車やトルコ国内の列車、さらには市内を走るトラム(路面電車)の発着駅として機能しています。 かつてはシルケジ駅でオリエント急行と接続し、対岸のアジア側にあるハイダルパシャ駅からはタウルス急行が運行されていました。タウルス急行はトリポリやバグダードまで走り、そこから列車や自動車を乗り継いでカイロやテヘランまで連絡していました。 シルケジ駅はイスタンブール旧市街の金閣湾の沿岸近くに位置し、エミノニュ地区とスルタンアフメット地区の間にあります。駅の構内には、かつてオリエント急行が発着していた様子を伝える写真や実際に使用されていたカトラリーなどが展示されているイスタンブール鉄道博物館も併設されています(祝日を除く火曜日から土曜日に開館しています)。この博物館は小規模ですが無料で見学することができ、興味深い展示がありますので、訪れる価値があります。 映画『007』シリーズの第2作目『ロシアより愛をこめて』では、ジェームズ・ボンドがオリエント急行に乗るシーンがシルケジ駅で撮影されました。 シルケジ駅は歴史的な価値と美しい建築物、そしてオリエント急行というロマンチックなイメージとの結びつきから、多くの人々にとってイスタンブールの象徴的な場所となっています。訪れる際には、駅舎の美しさや歴史的な雰囲気を楽しむだけでなく、周辺の観光名所やショップ、レストランもお楽しみください。



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2007年10月4日



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