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2009年の第38回神楽坂まつりは、「ゆかたでおいでよ神楽坂」をテーマに掲げ、7月22日から25日までの4日間にわたり 開催されました。新宿区神楽坂1丁目から6丁目にかけて行われたこの祭りは、江戸情緒が色濃く残る街並みに、浴衣姿の 来場者と提灯の明かりが美しく調和し、夏の風情を感じさせる情緒豊かな催しとなりました。この年は特に、地域の祭り として初めて「新宿ケーブルテレビ」が阿波踊り大会を生中継したことが話題となり、現地の熱気が家庭でも味わえる 新たな試みが注目を集めました。 祭りの前半2日間(7月22日・23日)は「ほおずき市」が開催され、朱色のほおずき鉢が通りを彩りました。地域住民や 商店会、ボランティアの協力によって運営され、販売価格は1鉢1,500円と手頃に設定されており、地域の連帯感や協力の 精神が感じられました。訪れた人々は夏の風物詩であるほおずきを手にしながら、夜風に吹かれて神楽坂の坂道を 楽しそうに歩きました。 まつりのクライマックスである阿波踊り大会は、24日と25日の2日間にわたって行われました。東京の気象状況は、 7月24日19時時点で気温27.0度、湿度81%、風速3.5m/s、南の風、空模様は曇りでした。日中の蒸し暑さが残るものの、 夜には心地よい風が神楽坂の坂を吹き抜け、踊り手たちの汗を冷やすように通りを流れていました。高い湿度の中でも 雨に見舞われることはなく、まつりの実施には恵まれた天候で、提灯の灯りが曇り空に柔らかく映えていました。 阿波踊り大会は、神楽坂坂下から坂上へ、また赤城神社前から坂下へと、2方向から同時に進行する形で行われました。 観客は両側にびっしりと並び、笛や太鼓の音が坂道の両端から響き渡るたびに歓声が上がりました。初日の24日には、 地元のかぐら連・つつじ連(新宿区役所)をはじめ、第一勧信連、厚生年金病院連、郵便局連などの企業連が出演し、 地域密着型の華やかな演舞が展開されました。また、高円寺からは天狗連、いろは連、志留波阿連、菊水連、 ひょっとこ連、飛鳥連などが参加し、熟練の技と掛け声で観客を圧倒しました。そのほかにも、浜松市役所連 (鳴り物=ひさご連)や寶船(三鷹)、弐穂連(小金井)、だいこん連(中村橋)といった遠方の連も加わり、 まさに地域と地域が交流する舞台となりました。 神楽坂の通りは、阿波踊り特有のリズムに満ちあふれ、太鼓の重低音と鉦の高い音が響き合って、坂全体が一体となる ような迫力を生み出しました。曇り空が夜の熱気を包み込み、提灯の赤や橙の灯が湿った空気ににじみ、幻想的な 雰囲気を演出しました。両側の建物が音を反響させることで、祭囃子はより力強く響き、観客の心を揺さぶるようでした。 翌25日には、18時から「子供阿波踊り大会」が行われ、地元の小学校や幼稚園、保育園から参加した子どもたちが 元気な掛け声と共に坂を練り歩きました。津久戸小学校、愛日小学校、市谷小学校、江戸川小学校、中町保育園、 東五軒町保育園などの子どもたちは、可愛らしい動きと真剣な表情で観客の注目を集め、沿道からは温かな拍手が 絶えませんでした。続いて19時からは大人の阿波踊り大会が始まり、再び神楽坂は熱気に包まれました。この日も、 つつじ連、天狗連、いろは連、飛鳥連、志留波阿連などが登場し、さらに北の御門連、堀切あやめ連、神楽坂みずき連、 新宿白衣連(地元医師会連)なども参加しました。デンマーク・イン連といった国際的な連も登場し、神楽坂の多文化的な 側面を象徴する光景が広がりました。 また、阿波踊り以外にも、毘沙門天境内では「ほうろく灸」が行われ、健康祈願を目的とした伝統行事が多くの参拝者を 集めました。さらに、子どもたちのための「毘沙門天子供縁日」や、ボーイスカウト・ガールスカウトによる屋台も 設けられ、世代を問わず楽しめる祭りとして盛況を博しました。 このように2009年の神楽坂まつりは、伝統文化と地域の活力が融合した祭典として大成功を収めました。曇り空のもと、 湿度の高い夏の夜に響く掛け声と太鼓の音、そして浴衣姿の人々が織りなす情景は、まさに神楽坂ならではの夏の 風物詩でした。テレビ中継によってその魅力がより多くの人に広まり、神楽坂阿波踊りは新宿の夏を象徴する行事として、 地域の誇りと共に確かな存在感を示したのです。


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