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2011年7月15日の靖国神社「みたままつり」は、真夏の青空の下で盛大に開催されました。昭和22年に始まったみたままつりは、 戦没者のみたまを慰めるための祭りとして知られていますが、現在では東京を代表する夏の風物詩としても親しまれています。 2011年は東日本大震災発生後の開催となり、首都圏では節電への関心が高まっていました。そのため、境内では献灯の 点灯時間を短縮し、一部にLED電球を採用するとともに、自家発電設備を活用するなど、電力消費を抑えながら祭りを継続する 工夫が行われました。 7月15日の東京都心は、平均気温29.4度、最高気温33.7度、最低気温25.9度を記録しました。日中は快晴となり、強い日差しが 降り注ぐ典型的な真夏日でした。平均湿度は60%、最少湿度は46%で、南東の風が平均2.9メートル毎秒吹いていました。 夕方以降も晴天が続き、蒸し暑さは残ったものの、夜空の下で献灯が美しく輝く絶好の祭り日和となりました。 九段下駅から靖国神社へ向かうと、まず目に飛び込んでくるのが第一鳥居から神門まで続く壮大な提灯の光景です。 境内全体には大小合わせて3万を超える献灯が並び、その温かな光が参道を幻想的に照らしていました。黄色い大型提灯が何列にも 連なり、その下には数多くの露店が軒を連ねています。焼きそばやたこ焼き、じゃがバターなどの定番屋台に加え、昔ながらの 射的や金魚すくいなども並び、都会の真ん中とは思えない懐かしい縁日の雰囲気が広がっていました。 2011年のみたままつりで特に注目を集めたのが、日本各地の祭り文化を紹介する奉納行事です。神門には東日本大震災からの 復興への願いも込められた仙台七夕飾りが掲げられ、多くの参拝者が足を止めて見上げていました。色鮮やかな吹き流しが 夏風に揺れる姿は、東北への応援の気持ちを象徴しているようでした。 そしてこの日の大きな見どころとなったのが青森ねぶたの奉納です。ねぶたは本来、青森市で毎年8月に開催される東北を 代表する祭りですが、この日は東京ねぶた連合会によって靖国神社に奉納されました。巨大な灯籠山車に灯りがともされると、 その迫力ある姿に参拝客から大きな歓声が上がりました。笛や太鼓の音色が境内に響き渡り、跳人の躍動感あふれる動きとともに、 ねぶたは第一鳥居から拝殿前まで練り歩きました。東京にいながら青森の祭り文化を体感できる貴重な機会となり、 多くの見物客がカメラを向けていました。 境内では青森ねぶただけでなく、阿波踊りや江戸芸かっぽれなど、日本各地の伝統芸能も奉納されていました。能楽堂や 特設舞台では様々な演芸が披露され、観客は思い思いに足を止めて見入っていました。 また、歌手のつのだ☆ひろによるジャズ奉納演奏も行われ、独特の歌声と演奏が夏の夜を彩りました。伝統行事と現代的な音楽が 同じ境内で共存する光景は、みたままつりならではの魅力といえます。 神門をくぐった先には、著名人による揮毫や絵が描かれた懸雪洞が並んでいました。漫画家の松本零士氏やちばてつや氏、 作家の倉本聰氏、俳優の石坂浩二氏など、各界を代表する著名人の作品が並び、それぞれ個性豊かな表現で来場者の目を 楽しませていました。夜になるとこれらの懸雪洞にも明かりが灯され、昼間とは異なる幻想的な空間が生まれていました。 参拝を終えた人々は露店を巡りながら夏祭りを満喫していました。浴衣姿の若者や家族連れ、仕事帰りの会社員など幅広い 世代が訪れ、境内は終始にぎわいを見せていました。夜が深まるにつれて人出はさらに増え、提灯の光が参道を埋め尽くす 光景は圧巻でした。30万人規模の来場者を集める祭りとして知られるみたままつりの人気を実感できる一日でもありました。 2011年7月15日のみたままつりは、厳しい暑さの中で行われながらも、復興への願いと節電への配慮を両立させた特別な 開催となりました。青森ねぶたや仙台七夕飾りをはじめ、日本各地の伝統文化が一堂に会し、献灯の光が境内を包み込む 光景はまさに「光の祭典」と呼ぶにふさわしいものでした。東京にいながら全国の祭り文化を体験できる貴重な機会として、 多くの人々の記憶に残る夏の一夜となったのです。


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