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2026年7月16日、第79回靖国神社みたままつりは四日間にわたる祭典の最終日「第三夜祭」を迎え、多くの参拝者が
東京・九段の靖国神社を訪れました。境内には約3万灯を超える献灯(みあかし)が美しく灯され、
神社全体が柔らかな光に包まれる中、日本各地の伝統芸能や奉納行事が次々と披露され、夏の夜ならではの幻想的な
雰囲気が広がっていました。その数ある催しの中でも、多くの来場者の注目を集めていたのが、法政大学応援団による
奉納演武です。
みたままつりは昭和22年(1947年)に始まり、日本古来のお盆の時期に合わせて、国のために尊い命を捧げた英霊を
慰めるために執り行われてきた靖国神社を代表する祭事です。現在では東京を代表する夏の風物詩として親しまれ、
慰霊の祈りと日本各地の伝統文化が融合する祭りとして、多くの人々が訪れています。その中で法政大学応援団の
奉納演武は、第68回みたままつりから続く伝統ある奉納行事であり、法政大学卒業生である戦没学徒の英霊へ
感謝の気持ちを捧げることを目的として毎年実施されています。
この日の東京都心は、平均気温29.9度、最高気温34.2度、最低気温26.4度を記録し、日中は厳しい暑さとなりました。
平均湿度は75%、最少湿度は61%と蒸し暑さが続きましたが、平均風速2.4メートル毎秒の南風が境内を穏やかに吹き抜け、
夕方以降は過ごしやすさも感じられました。午前から午後にかけては「曇後晴」の天気となり、夕刻以降は「曇」となりましたが、
境内では約3万灯もの献灯が夜空を温かく照らし、幻想的な景観をつくり上げていました。
日が暮れるにつれて第一鳥居から拝殿へと続く参道には多くの参拝者が集まり、黄金色に輝く提灯の灯りが境内全体を
包み込みます。柔らかな光に照らされた社殿や木々は昼間とは異なる表情を見せ、東京の中心とは思えないほど落ち着いた
空気が流れていました。慰霊のために訪れる人、日本文化を体験したい観光客、家族連れや若い世代など、幅広い世代が
思い思いに夏の夜を楽しんでいました。
夜になると神門前では法政大学応援団による奉納演武が始まりました。普段は東京六大学野球の神宮球場で力強い応援を
披露している応援団ですが、この日は競技場とはまったく異なる神聖な空間で演武を行います。そのため、試合会場
のような熱狂とは違い、英霊への感謝と敬意を込めた厳粛さが演武全体に感じられました。
演武ではリーダー部による堂々とした演技が披露されます。学ランに身を包んだ団員が鋭い号令と、
力強い動きで会場を魅了しました。法政大学応援団ならではの伝統的な所作や、東京六大学応援団で培われた統率の取れた
演技は迫力に満ち、観客から大きな拍手が送られていました。リーダー部独特の力強い掛け声やキレのある演武は、
夜の静かな境内によく響き渡り、神聖な空気の中にも若さと情熱を感じさせます。
演武の途中では、リーダー部員一人ひとりの自己紹介も行われました。出身高校や学部、学年、役職などが紹介されるたびに、
応援団をよく知る観客からは恒例となっている「名門!」という掛け声が送られます。神宮球場ではおなじみの光景ですが、
この日は一般の参拝者も多く訪れていたため、掛け声は控えめながらも温かく響き、応援団を応援する人々の存在を
感じさせる場面となりました。その様子を初めて目にする観光客も興味深そうに見守り、伝統ある応援文化の一端に
触れていました。
続いて吹奏楽団による演奏が始まり、力強く華やかな演奏が境内に響き渡ります。応援歌や校歌など法政大学ならではの
楽曲が披露され、卒業生と思われる観客が口ずさむ姿も見られました。吹奏楽の迫力ある演奏とリーダー部の統率された
動きが一体となり、境内は大きな拍手と歓声に包まれました。
さらにチアリーディング部「GENIES」が登場すると、会場の雰囲気は一段と華やかになります。
今年度のスローガン「DREAM」のもと活動するチアリーダーたちは、笑顔あふれるダンスと美しいフォーメーションを
披露しました。力強い息の合った演技に加え、法政大学応援団ならではの「押忍」という力強い掛け声も披露され、
多くの観客が驚きと感動の表情を浮かべていました。提灯の柔らかな灯りに照らされたチアリーディングは、神宮球場とは
異なる幻想的な雰囲気を演出し、夏の夜の境内に爽やかな躍動感を与えていました。
境内では法政大学応援団の奉納演武以外にも、青森ねぶたをはじめとする奉納行事や、納涼民踊の集い、全国有名燈籠展、
特別献華展など、多彩な催しが行われていました。巨大なねぶたが参道を練り歩く迫力ある光景や、
大村益次郎像周辺で行われる盆踊りなど、日本各地の伝統文化が一堂に集まり、みたままつりならではの賑わいを
見せていました。
参道にはキッチンカーも並び、焼きそばや串焼き、かき氷などを楽しむ人々で賑わっていました。近年は露店ではなく
キッチンカーによる営業となっているため、参道は歩きやすく整備され、献灯や奉納行事をゆったり鑑賞できる環境が
整っています。夜間中庭参拝へ向かう人や、期間限定の御朱印を求める参拝者の姿も多く見られ、祭りの最後まで
境内は活気にあふれていました。
2026年7月16日の第79回靖国神社みたままつりにおける法政大学応援団の奉納演武は、学生たちの若さと情熱、
そして戦没学徒への深い感謝の気持ちが込められた特別な舞台でした。約3万灯の献灯が幻想的に輝く境内で、
リーダー部、吹奏楽団、チアリーディング部が一体となって披露する演武は、スポーツ応援の枠を超えた文化的価値を
持ち、多くの参拝者の心に深い感動を残しました。祈りの場と学生文化が美しく調和したこの奉納演武は、みたままつりを
象徴する見どころの一つとして、東京の夏を彩る忘れがたい催しとなっていました。
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