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2008年8月10日、第21回東京湾大華火祭が東京都中央区晴海地区で開催された。この花火大会は、1988年から毎年夏に実施されていた
大規模なイベントで、東京湾の夜景を背景に13,000発におよぶ花火が打ち上げられた。通常は8月第2土曜日に開催されるが、
この年は同日の8月9日が「反ソ連デー」と重なり、都内の警備体制への影響を考慮して翌日の日曜日に変更された。日曜開催となったが、
順延は行われないことが事前に告知されていた。
この年の大会は「江戸開府400年記念」の節目に当たり、特別な演出が多数盛り込まれた。目玉のひとつは、かつての名物であった
仕掛け花火の限定復活であり、往年の雰囲気を再現することで観客の注目を集めた。また、都の支援を受け、2016年東京オリンピック招致を
PRするための五輪をモチーフにした花火も披露された。これに対し、東京都は協賛金1千万円を拠出しており、招致活動の一環としての
位置づけも明確であった。
打ち上げられた花火は12,000発に及び、そのうち尺玉が100発、最大直径約45cmに達する尺五寸玉が10発含まれていた。特に注目されたのは、
全国の著名な花火師15名によって制作された芸術玉20発で、「東京湾、華の創造」という演目のもと、左右2か所の打ち上げ台船から交互に、
後半は同時に打ち上げられる演出がなされた。大会後半のクライマックスでは、レインボーブリッジを背景にフィナーレを飾る華やかな
スターマインが夜空を彩り、約70万人の観客を魅了した。
主会場となる晴海運動場へのアクセスは例年と異なり、シャトルバスの運行区間が豊洲駅発から東京駅八重洲口発に変更された。また、
自転車およびバイクの駐輪場も前年までの晴海三丁目交差点付近から月島運動場へと移され、主会場入口までの距離が長くなる形となった。
観覧場所としては、入場整理券が必要な晴海主会場が最も人気であったが、豊海や台場などの周辺エリアも鑑賞スポットとして知られ、
混雑を避けたい来場者にとっては穴場的存在であった。
大会の運営体制にも変化があり、実行委員会会長は第9回から務めていた資生堂の福原義春氏に代わり、松屋会長で中央区観光協会長の
古屋勝彦氏が新たに就任した。古屋氏は就任にあたり「都心の大きな観光事業として精一杯尽力したい」と抱負を述べている。一方で、
大会を巡る政治的意見も存在し、東京オリンピック招致と築地市場移転を結びつける発言や、晴海の交通アクセス改善を求める声もあった。
これに対して地元自治会の代表は「華火大会は安心安全のもとで楽しむものであり、政治とは切り離すべきだ」との立場を示している。
大会当日の気象状況は午後7時時点で気温28.1度、湿度68%、風速4.4メートルの南東の風で、天候は曇りであった。花火打ち上げの最中に
雨は降らず、終了後10分ほどで本格的な降雨となったため、天候にも恵まれた開催となった。全6ステージにわたり展開された花火は、
特に大玉が連続して打ち上がる第5ステージで圧巻の演出が行われ、観客の大きな拍手を呼んだ。かつて行われていた尺五寸玉の2か所
同時打ち上げは今回は実施されなかったが、その復活を願う声も少なくなかった。
このように、第21回東京湾大華火祭は記念性、芸術性、演出力のいずれにおいても高く評価される大会であった。現在は休止中である
東京湾大華火祭だが、2026年秋頃の再開が決定しており、今後の展開にも大きな期待が寄せられている。伝統と革新を併せ持つこの
花火大会は、日本の夏を代表する文化イベントとして、多くの人々の記憶に深く刻まれたのである。
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