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2005年12月24日に開幕した東京ミレナリオ2005は、東京都千代田区丸の内エリアを舞台に開催された大規模な
光の芸術イベントです。1999年に始まった東京ミレナリオは、都市空間そのものを祝祭の舞台と見立て、光の彫刻
「パラトゥーラ」によって人々の出会いと交流を生み出すことを目的としてきました。2005年は7回目の開催にあたり、
同時に「日・EU市民交流年」のファイナルイベントとして位置付けられた、特別な意味を持つ年でもありました。
この年のテーマは「都市のファンタジア(Fantasia della Metropoli)」で、「日本から見たヨーロッパ」を
コンセプトに据えています。かつてヨーロッパ各地で発展した庭園芸術は、自然と建築を融合させ、人々が集い
語らう新しい空間を生み出してきました。東京ミレナリオ2005では、その庭園芸術の思想を現代都市・東京の中心に
重ね合わせ、光と構造物によって幻想的な都市の庭園を創出しました。丸の内仲通り、JR東京駅丸の内口前、
東京国際フォーラムに至る広範なエリアが会場となり、ビジネス街として知られる街並みが、期間限定で非日常の祝祭空間へと
変貌しました。
アートディレクターを務めたのは、イタリア・ボローニャ出身のヴァレリオ・フェスティ氏です。都市空間を舞台にした
祝祭芸術の第一人者である同氏と、作品プロデューサーの今岡寛和氏との協働により、東京ミレナリオ2005は高い芸術性と
壮大なスケールを兼ね備えたイベントとして完成しました。今岡氏は神戸ルミナリエをはじめ、光を用いた祝祭芸術を
日本に定着させてきた人物であり、その経験と思想が本イベントにも色濃く反映されています。
丸の内仲通りの入口には、高さ21メートル、幅18メートルのフロントーネである「天空の門(La Porta del Cielo)」が
設置されました。夜空をも照らすほどの光に満ちたこの門は、都市の庭園という幻想空間への象徴的な入口として、来場者を
迎え入れました。その先に続くのが、全長約400メートルに及ぶ光の回廊「ウラノスの庭園(Giardino di Urano)」です。
高さ11メートル、幅11メートルのアーチが22基連なり、星々が降り注ぐ天空を思わせる光の刺繍が闇の中に浮かび上がりました。
会場の終盤には、「光のテラス(La Terrazza di Luce)」が配置され、都市の未来を見つめるフィナーレ空間が演出されました。
高さ10メートルの光の彫像が並び、大地へと降り注ぐ光が希望と継承を象徴しています。加えて、「光の水盤(Acqua e Luce)」
では、水の波紋と反射をイメージした光の壁飾りが祝祭の始まりを告げ、「光のアレンジメント(Composizione di Luce)」が
丸の内仲通りと東京国際フォーラムを結び、虹色の光で都市の広場に夢を咲かせました。
開催初日である2005年12月24日の東京の気象状況は、快晴で、19時時点の気温は5.4度、湿度22%、北西の風が
風速4.4メートル毎秒で吹く、非常に澄んだ冬の夜でした。乾燥した冷たい空気の中で、光の構造物は輪郭を際立たせ、
イルミネーションの輝きは一層鮮明に感じられました。冬の静けさと光の華やかさが対照的に調和し、丸の内の夜景は幻想的な表情を見せていました。
東京ミレナリオ2005は、翌2006年以降に予定されていたJR東京駅丸の内本屋の保存・復元工事に伴い、この年を最後に
開催が休止されました。1999年から2005年まで7回開催され、通算来場者数は約1770万人に達し、日本の冬を代表する
都市型イルミネーションとして広く親しまれました。2005年12月24日の東京ミレナリオは、その歴史の集大成として、
光の芸術と都市文化が融合した象徴的な一夜であり、今なお多くの人々の記憶に刻まれています。
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