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2002年当時のラスベガス観光は、巨大リゾートが林立するラスベガス・ストリップを中心に、最先端エンターテインメントを 体験する都市型観光として確立されていました。その中でも特筆すべき存在が、Star Trek: The Experienceです。 このアトラクションはスタートレックシリーズを題材とし、ラスベガス・ヒルトン(現在のウェストゲート・ラスベガス)内に 1998年に開設された没入型テーマ施設です。単なる展示ではなく、物語世界に参加する体験型構造を採用していた点が 最大の特徴でした。 館内には「ヒストリー・オブ・ザ・フューチャー」ミュージアムが設けられ、劇中で使用された小道具や宇宙船モデル、 衣装が展示されていました。その先に配置されたメインアトラクション「クリンゴン・エンカウンター」では、 来場者が転送装置によってエンタープライズDに“転送”されたという設定のもと、艦橋セットを経由し、 モーションシミュレーター型シャトルに搭乗する構成となっていました。時間軸の乱れを修復するというストーリー展開の中で、 映像、可動床、音響効果を統合した演出が行われ、テーマパーク水準の完成度を誇っていました。2004年以降は 「ボーグ・インベージョン4-D」も追加され、立体映像に加え風圧や水蒸気効果を組み込んだ4D演出が導入されていました。 2002年時点では、この施設は世界中の“トレッキー”と呼ばれる熱心なファンを中心に高い集客力を維持していた 代表的屋内型アトラクションでした。 一方、屋外無料ショーとして圧倒的な存在感を放っていたのが、Fountains of Bellagioです。ベラージオ正面の 人工湖に設置されたこの音楽噴水は、約8.5エーカーの湖面に1,200基以上のノズルと約4,800灯の照明を備え、 最大約140メートルまで水柱を噴き上げます。設計はWET社、構想は実業家スティーブ・ウィンによるもので、 1998年のホテル開業と同時に公開されました。夜間には音楽と完全同期した噴水演出が数十分間隔で上演され、 ストリップ通りの照明が落ちる中で湖面が巨大な舞台へと変化します。観光ガイド上は夕刻以降の鑑賞が推奨され、 無料で体験できる世界水準の演出として高い評価を受けていました。 さらに、ストリップ中央部で強烈な印象を残していたのが、ザ・ミラージュ前で行われていた火山噴火ショーです。 ラグーン越しに設置された人工火山が定時に噴火し、炎と水、音楽を融合させた演出を展開していました。夜間に 実施されるこのショーは、火柱と爆発音を伴うダイナミックな内容で、当時のラスベガスを象徴する無料エンターテインメントの 一つでした。ストリップ沿いを徒歩で移動しながら複数の無料ショーを巡る観光導線は、2002年当時の王道ルートでした。 2002年のラスベガス観光は、屋内型知的体験アトラクションと、屋外大規模演出ショーの双方を一夜で体験できる点に 特徴がありました。午前から午後にかけてはホテル内部のテーマ施設やカジノ空間を見学し、夜間はストリップを 歩きながら噴水や火山ショーを鑑賞するという構成が一般的でした。スタートレックのような版権型没入体験施設、 ベラージオの噴水に代表される大規模景観演出、ミラージュの火山ショーのような象徴的演出が同時に存在していた 2002年は、ラスベガスが“体験都市”として成熟期にあった時代です。 現在では閉館・終了した施設もありますが、2002年当時のラスベガスは、映像技術、特殊効果、テーマ設計を 都市スケールで展開する世界屈指のエンターテインメント集積地として機能していました。観光ガイドの観点から見ると、 当時のラスベガスは単なるカジノ都市ではなく、没入型物語体験と都市型スペクタクルを融合させた総合エンターテインメント 都市であったと言えます。


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